ちょっと幸せになれるのに


昨日は前の晩にいいこでいっぱいお留守番してくれたお礼に、夕方の散歩も大サービスするつもりだった。
でも事情が変わってしまった。
新しいレンズを買ってしまったから。
買えばすぐに試写してみたくなるのが人間のさが。
試写してみればすぐに結果を見たくなるのも人間のさが。
家に着いてそこらへんを撮って、即現像せずにいられない。
現像道具を引っ張りだせば、ついでにたまっていたフィルムも現像せずにはいられない。
ネガを見ればスキャンせずにはいられない。


1本目のスキャンが終わる頃、なながパソコンの前に座る私の足下に来てクンクン鳴く。
気がつけば夕飯の時間をとっくに過ぎてる。
かわいそうな、うちの犬たち。


でも君たち犬族には理解しがたいことかもしれないけれど、これは逃れることの出来ない悲しい人間のさがなんだ。
人間はどうしてもそこから逃れることが出来ないのだよ。
でもあまりに犬たちが不憫だ。
悲しい人間のさがに縛られる飼い主のために、その犠牲にならなければいけない理由があるというのだろうか。


いっぺんにいっぱいスキャン出来る機械があれば。


撮ったその場ですぐ見れる機械があれば。


そんな機械さえあれば、犬たちをちょっと幸せにしてあげることが出来るのに。



そんな機械さえあれば・・・・。

(Leica M2/SUMMARIT 50mmF1.5/retro100)